コッホの原則とは何?











 コッホの原則とは、ドイツの細菌学者ロベルト・コッホ(1843〜1910)が1883年に提唱した感染症の病原体を特定する際の指針のひとつとして、 現在でも広く採用されています。

コッホの原則とは

1.ある一定の病気には一定の微生物が見出されること

2.その微生物を分離できること

3.分離した微生物を感受性のある動物に感染させて同じ病気を起こせること

4.そしてその病巣部から同じ微生物が分離されること

の四項目からなり、コッホの四原則とも呼ばれています。

コッホの原則が提唱された当時は、感染症の原因のほとんどは、細菌が原因となる疾患がほとんどで、ウイルスが原因となる 感染症は、 その存在が解らない時期であり、細菌由来の感染症に関しては、コッホの四原則は、全てが当てはまっていました。

しかし、近年の微生物学の進歩により、ウイルスが原因となる多くの感染症が発見されて、一部にコッホの原則の限界 が認められるようになり、 コッホの原則で証明できない感染症の存在も次第に明らかになっています。

例えば、

1.ヒトに病気を起こす病原微生物が必ずしも実験動物でも病気を起こすとは限らない

2.子宮頸癌におけるヒトパピローマウイルスのように、必ずしもすべての臨床例で病原体が検出されない場合がある

3.日和見感染のように、その病気の原因となる微生物が存在していても、必ずしも発病しない場合がある

現在では、コッホの原則をすべて満たす病原体が見つかることの方が稀となってきています。

それでは、コッホの四原則は、すでに無意味となってしまったのでしょうか?

いいえ、決して無意味にはなっていません。

良く、引き合いに出される事例の一つに、サーズ(SARS)があります。

SARSが初めて出現したとき、サルを使った感染実験によって、もう一つの病原体候補であったメタニューモウイルスではなく、 新種のコロナウイルスがSARSの病原体であることが証明され、今日においてもコッホの原則が病原体同定に重要な意味を持つことには 変わりがないことがいみじくも証明されています。








コッホを描いた切手
コッホの結核菌発見100年記念切手
愛用の顕微鏡を覗くコッホ
1982年 ウォリス・フツナ発行
コッホの結核菌発見100年記念切手
コッホの肖像
1982年 ポーランド発行
コッホの結核菌発見100年記念切手
和服姿のコッホ
1982年 トルコ発行


コッホを描いた切手
著名人切手
コッホの肖像
1960年 ルーマニア発行
コッホの結核菌発見100年記念切手
コッホの肖像と細菌培養培地・結核菌・顕微鏡
1982年 中国発行
コッホの結核菌発見100年記念切手
コッホの肖像と結核菌
1982年 台湾発行


コッホを描いた切手
著名人切手
コッホの肖像
1971年 スイス発行
コッホの結核菌発見100年記念切手
向かって左から顕微鏡
コッホの肖像・喀痰の顕微鏡像

1982年 フランス発行
コッホの結核菌発見100年記念切手
顕微鏡を覗く研究室のコッホと各種培地
1982年 ギニア発行
コッホの結核菌発見100年記念切手
結核予防の紀章複十字
顕微鏡・気管支と肺・コッホ

1952年 ギニア発行


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