近  世−2.レーウェンフック、ラヴォアジエ、ジェンナー −








アントニ・ファン・レーウェンフック(1632〜1723)


歴史上はじめて顕微鏡を使って微生物を観察し、「微生物学の父」と称せられています。


自作の顕微鏡で多くのものを観察し、細菌・原生動物・精子・骨格筋の横紋・眼の水晶体・赤血球を発見しています。


特に有名な発見としては、赤血球を詳細に観察し赤血球の大きさを正確に測定したことです。





レーウェンフックを描いた切手


偉人切手
レーウェンフックの肖像
1937年 オランダ発行
発明と発明家切手
レーウェンフックの肖像と
彼の作成した単式顕微鏡

1992年 アンチグア・バーブーダ発行
偉人切手
レーウェンフックの肖像と
現在の顕微鏡

1982年 トランスカイ発行


アントワーヌ=ローラン・ド・ラヴォアジエ(1743〜1794)


1775年に酸素を発見し、呼吸と燃焼は同一のものであることを証明しました。


彼は数々の燃焼の実験によって、ギリシャ以来の「四元素説」を打ち破った他、化学反応における「質量保存の法則」の確立や燃焼が実は酸化反応に他ならないことを初めて証明しています。


血液によって肺に運ばれた酸素と水素を含む気体が、酸化によって熱と炭酸ガスと水に生成され、炭酸ガスと水蒸気は呼気と共に体外に排出され、そして熱は血液によって全身に運ばれ発汗及び呼気によって失われた体温を補充すると考えました。


しかし、彼は呼吸が肺のみでおなわれ、末梢の組織でも行われていことには気づいていませんでした。


彼の研究は、血液による酸素運搬能が科学的に証明される基礎となり、急性出血としての輸血の効果が理論づけられることになります。


その輝かしい業績によりラボアジェは今日「近代化学の父」と称されています。


輝かしい業績を成し遂げた彼も、18世紀の末、フランス革命の際、マリー・アントワネットやルイ16世とともに断頭台の露と消える運命となります。


「彼の頭を切り落とすのは一瞬だが、彼と同じ頭脳を持つものが現れるには100年かかるだろう」と処刑の光景を見て天文学者のジョゼフ=ルイ・ラグランジュも嘆いたとされています。

ラヴォアジエを描いた切手

ラヴォアジエ生誕200年記念切手
ラヴォアジエの肖像
1943年 フランス発行
水の分解200年記念切手
ラヴォアジエの肖像と
彼が水の電気分解に使用した実験器具

1983年 マリ発行
偉人切手
ラヴォアジエの肖像
1982年 サンマリノ発行
偉大な科学者20種シート
ラヴォアジエの肖像と
彼の使用した実験器具

2012年 マーシャル諸島発行






エドワード・ジェンナー(1749〜1823)


イギリスの医学者で天然痘ワクチンを開発し、天然痘撲滅に貢献。


< ジェンナーは、搾乳婦が牛痘に感染すると手に膿疱ができるだけで待ってく全身症状を引き起こさないことに注目し、およそ20年間の観察の結果、 牛痘接種により天然痘が予防可能であると確信しました。


1796年5月14日、ジェームズ・フィップスというジェンナーの使用人の子である8歳の少年に牛痘を接種しました。


少年は若干の発熱と不快感を訴える程度の軽い症状のみで、6週間後にジェンナーは少年に天然痘を接種したが少年は天然痘にはかからず、牛痘による天然痘予防法が成功することになります。


ジェンナーは、自分の息子に接種したとと耐えられていますが、実際は最初の接種は自分の子供にはしていません。


自分の息子に接種したのは、この牛痘接種の7年前の天然痘接種です。


1798年、ジェンナーはこれを発表し、以後種痘法はヨーロッパ中にひろまり、1802年、イギリス議会より賞金が贈られたが医学界はこの名誉をなかなか認めませんでした。


しかしその後の天然痘の大流行を機にジェンナーの種痘法は急速に普及し、彼は「近代免疫学の父」と称されています。


そして天然痘ワクチンは改良されて全世界で使われ、1980年にはWHOによって天然痘の根絶が宣言されることになります。


ジェンナーによって人類は天然痘を撲滅したことになります。

エドワード・ジェンナーを描いた切手

各種記念切手
ジェンナーが種痘をしている光景を描いた絵画
1978年 エール発行
ジェンナー死去150年記念切手
ジェンナーの肖像と
牛と人と注射器

1973年 アフアール・イッサ発行
世界天然痘撲滅記念切手
ジェンナーの肖像
1978年 モルジブ発行


エドワード・ジェンナーを描いた切手

天然痘撲滅記念切手
モンテ・ベェルデ作
『小児フィップスに種痘をするジェンナー』像

1978年 レソト発行
WHO創立25周年記念切手
ジェンナーの肖像
1973年 グレナダ発行
偉人切手
ジェンナーの肖像
1982年 トランスカイ発行


エドワード・ジェンナーを描いた切手

天然痘撲滅記念切手
ジェンナーの肖像と
現地人への種痘光景

1978年 セネガル発行
王立協会350周年記念切手
ジェンナーの肖像と
天然痘ウイルス

1982年 イギリス発行
千年紀シリーズ記念切手
牛の身体に子供に種痘をするジェンナーのシルエット
1999年 イギリス発行





written by 血液の鉄人



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